【コラム: 田坂州代】第24回 心に美のエッセンス その6「鬼平の父上を讃える!? 秀山祭」

田坂州代

毎日見る自分の文字、なりたい自分になる方法はそこから始まります・・・

「書家 田坂州代の 筆跡深層コーチング」
第24回 心に美のエッセンス その6「鬼平の父上を讃える!? 秀山祭」

こんにちは。書家・筆跡ブランディングアドバイザーの田坂州代(たさか・くによ)です。

毎日目にする自分の筆跡。好きですか。嫌いですか。

「こんな自分になりたい」と思い浮かべてみてください。
その人はどんな筆跡が似合うと思いますか。

「明るく元気な文字」
「繊細な文字」
「重厚で力強い文字」
「ふんわりおだやかな文字」
etc.

それを自分で書いて毎日眺めることで、深層心理に影響を与え
考え方や行動や気分が「なりたい自分」に近づきます。

筆跡だけではありません。目や耳に触れるものや体験、どれも幅広くありたいですよね。

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テレビの人気時代劇「鬼平犯科帳」で、鬼平こと長谷川平蔵役でおなじみの二代 中村吉右衛門さんが歌舞伎俳優であることは皆様ご存知のとおりです。

今月(2014年9月)の歌舞伎座興行は「秀山祭(しゅうざんさい)」と銘打って行われています。
「秀山」は吉右衛門さんの父上*である、今は亡き名優、初代 中村吉右衛門の俳名**です。

*父上=現吉右衛門さんは、祖父である初代の養子になられているので、血縁的にはお祖父様にあたります。
**俳名=俳人としての名前。歌舞伎俳優の皆さんは江戸時代からの習慣で俳名を持っています。

 

明治、大正、昭和の歌舞伎界に大きな足跡を残した名優、初代吉右衛門の生誕120年を記念して2006年9月興行以来、毎年9月に「秀山祭」が行われています。

「鬼平の父上を讃える」といいましたのはこのことです。

初代ゆかりの芸の研鑽と伝承をはかる趣旨のプログラムで、末尾に一覧にした作品が上演されます。

 

初代は、高浜虚子の弟子として俳句にもいそしみ、句集も刊行されています。
「破れ蓮(やれはす)の 動くを見ても せりふかな」も初代の句のひとつです。

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今年(2014)の秀山祭の上演作品一覧

[昼の部]
一、鬼一法眼三略巻(きいちほうげんさんりゃくのまき)
敵の従業員として潜入しスパイ活動。「○○実は○○」というのは歌舞伎の定番のシチュエーションのひとつですね。

二、隅田川続俤(すみだがわごにちのおもかげ)
「色と欲と愛嬌」を体現した願人坊主の法界坊を中村吉右衛門さんが演じます。

[夜の部]
一、絵本太功記(えほんたいこうき)十段目
武智光秀(明智光秀)、老母、妻、子息、その婚約者、僧侶に化けた真柴久吉(羽柴秀吉)、佐藤正清(加藤清正)と、老若男女さまざまな役が登場する作品なので、大学時代の歌舞伎の部活では、この作品を教科書のように用いていました。全ての役のセリフをお稽古することで、とてもよいトレーニングになるという訳です。

二、連獅子(れんじし)
片岡仁左衛門さんが孫の千之助さんと親子の獅子の精を踊ります。親獅子は白、仔獅子は紅の毛を豪快に振る姿、さぞ美しいことでしょう。

三、曽我綉俠御所染(そがもようたてしのごしょぞめ)
かっこいい俠客を市川染五郎さんが演じます。衣裳の美しさにもご注目。

詳しくは 歌舞伎美人(かぶきびと)サイトが便利。

私も観に行くのが今から楽しみです。

 

最後までお読みくださりありがとうございます。
ではまたこのサイトでお目にかかりましょう。

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