【コラム: yukiko】幼少期の経験と今を結ぶ「色」の原点

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ファッションスタイリスト&カラーディレクターyukikoです。鹿児島県の伝統工芸品【島津薩摩切子】は、私の「色彩活動」の原点です。言わば「種」みたいなもの。20年以上前、祖母に連れられ、無邪気に島津藩ゆかりの庭園を駆けずり周っていた幼少期に遡ります。

今回、鹿児島出張の目的は、その庭園を所有する株式会社島津興業に伺うことでした。磯庭園とも呼ばれる「名勝 仙巌園」は島津藩藩主の別邸だったこともあり、鹿児島県のシンボル桜島と錦江湾がパノラマに広がり、四季折々の表情を見せる開放的な景観です。庭園のデザインや緑の配置も景観として計算されていて、秩序の中に「美」が存在します。

この精神は、同社が手がける伝統工芸品【島津薩摩切子】にも反映されています。クリスタルガラスで色を重ねる「色被せ(いろきせ)」や、色がにじみ出て見えるようにカッティングする「ぼかし」の技術。柄を多用し熟考されたデザインと高度な職人技術によって生まれます。始めから最後まで職人の手作業です。
「幼少期の私」は本能的に”宝石みたいに綺麗な色!”と興味を持ち始めましたが、色彩総合プロデューサーとして理論が分かって取材をすると、人々を魅了する【島津薩摩切子】のブランド力がよく理解出来ました。

鹿児島県の伝統工芸品である薩摩切子は、歴史上、継承が途絶えて姿を消しています。その復元作業を担ったのが株式会社島津興業 薩摩ガラス工芸です。現在、薩摩切子は複数のメーカーで製造されていますが同社の薩摩切子を【島津薩摩切子】と呼び、来年で復元30年を迎えます。

8/23(土)銀座で開催する「色と食の旅プロジェクト」〜島津紫の煌めき〜は、島津藩ゆかりの【島津薩摩切子】に鹿児島の芋焼酎を注いで文化を体感してもらうイベントです。
株式会社島津興業 薩摩ガラス工芸のHPでも「色と食の旅プロジェクト」を紹介して下さっています。

◆株式会社島津興業 薩摩ガラス工芸
「色と食の旅プロジェクト」〜島津紫の煌めき〜イベント紹介記事

「幼少期の私」が色の影響を受けた伝統工芸品とその企業。20年以上の時を経て一緒に情報発信ができ、HPに私の名前が掲載されている機会を大変光栄に思っています。
幼い頃に様々な体験をすることは大切ですね。それが人生のキーになったりするのですから…。私を「色」の世界へ導いてくれた祖母にも感謝しつつ、今後も色彩教育や五感教育に力を注いでいく予定です。

◆「色と食の旅プロジェクト」公式Facebook

(8/23開催<島津紫の煌めき>イベントは定員に達しております。現在キャンセル待ちを受付中です)

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