
「ワインの色は宝石箱の色」
こんにちは、Wineshop Luckyfin の武士です。
皆様が、今、または、一番最近に召し上がったワインはどんな色をしていましたでしょうか?
ワインの色については、通常使われる表現があります。岡元麻里恵さんの著書によると、「ワインの色は宝石箱の言葉を使う」というとても美しい表現が記されています。
黒みがかった赤、グリーンがかった麦わら色、などという表現をされることもあるので、絶対ではないのですが、言われてみれば、なるほどそうだなぁ。と思います。
例えば、赤ワインの色の表現に使われるのは、ルビーやガーネット、白ワインの色の表現には、ゴールドやトパーズ、琥珀等があるからです。
ワインの勉強を始めた当初は、こういった表現の仕方には、ちょっと抵抗があったのですが、丁寧に造られているワインは、ほんとうに美しい色をしていますので、ルビーやガーネットをイメージし、宝石の名前を色の表現に使用するのもわかるなぁ。と思えるようになり、あまり抵抗がなくなりました。
ワインテイスティングの際には、白いもの(ナフキンなど)の上で、グラスを少し傾けて、ワインの縁の部分(楕円になったワインの外輪)の色を見るようにすると、そのワインの色味がよくわかります。
一般的に、ルビー色は、ピンク系の濃い赤、明るい赤のことを表現するのに用い、ガーネット色は、オレンジ系の黒みがかった赤を表現するのに用いられることが了解されています。
では、この色から、ワインについてどのような推測ができるのかを少しお話ししたいと思います。
ワインの色からある程度推測できるのは、ワインの年齢、産地、品種、造り方等です。
例えば、赤ワインに於いては、ルビー色のワインよりも、ガーネット色のワインの方が熟成がすすんでいる、つまり年月が経っていると推測できます。赤ワインは、年月を経ると、色が薄くなって茶色味を帯びていきます。逆に白ワインは、ゴルードよりトパーズ、トパーズより琥珀というように、年月を経ると、色が濃くなって、茶色味を増していきます。
しかし、産地の気候によってもワインの色は異なります。これは赤ワインに顕著にみられる特徴で、例えば、同じ年月を経たワインがみな同じような色合いをしているのかといえば、もちろんそうではなく、非常におおまかな説明ですが、暖かい産地で造られたワインは、比較的濃い赤色をしており、冷涼な産地で造られたワインは赤色が薄めです。
つまり、スタート時点の色の濃さが違うのです。また、造り方によっても、色が薄くなっていく、(白ワインの場合は濃くなっていく)速度は異なりますし、ピノ・ノワールから造られたワインは、明るい赤色のものが多く、カベルネ・ソーヴィニヨンから造られたワインは、黒味がかった赤色が多いなど、品種によっても色あいは異なります。
代表的な例をあげると、フランスのブルゴーニュ地方の赤ワインは、ルビー色と表現されることが多く、ボルドーの赤ワインは、ガーネット色と表現されることが多いのです。これは、ブルゴーニュはボルドーより冷涼であること、また、ブルゴーニュの赤ワインは、ピノ・ノワールやガメイなどが主な品種であるのに対し、ボルドーのワインはカベルネ・ソーヴィニヨンやメルロー等が主体であることが多いからです。
ワインは、その色にいろいろなメッセージを秘めていますので、いつごろどんなふうに造られたのかなぁ。と、ちょっと想像しながらいただくのも、ときには良いと思いますし、その想像が実際とは全く違っていることがあったとしたら、それはそれでまた驚きや発見があって楽しいものです。私も以前、ワインの産地としては非常に冷涼なドイツで造られたとても色の濃い赤ワインをいただいたことがあり、こんなに濃い色をした赤ワインがドイツで造られているのだなぁ。とちょっと驚いた経験があります。
この季節は、きっとワインを召し上がる機会があると思いますので、グラスに注がれたワインの色をちょっとだけ意識してご覧になられてみてはいかがでしょうか。

