たくさん出てきた場合のティーフーズ

井上 麻佐子

始まりの時にはなかった3段トレイとスコーンがシンボリックな存在の優雅なティータイム。 たくさん出てきたティーフーズは、まずは、サンドイッチからいただきましょう。
もし、迷ったら、お食事を想像してみてください。 おかず系から始まり、そして、甘いデザートですよね。 それを考えてみればドキドキすることなくスタートできます。 スコーンが温められて出てきたら、せっかくですから、温かいうちにどうぞ。 スコーンは、必ず、上下に二つに割り、一口サイズにしたら濃厚なクロテッドクリームとジャムをたっぷりと。なんだか幸せな気持ちになると同時に、確かに、紅茶を飲みたくなるのです。

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あくまでも、優雅なアフタヌーンティーのティータイム。
クロテッドクリームと共に、スコーンにつけるジャムは、ブルーベリー、ストローベリー、ラズベリーなどベリー系のもの。 貴婦人たちがお散歩した時に摘んできた果物で作られたもの(実際には、メイドが摘んだとしても。。)に限ります。 ハシゴに乗って採る果物のジャムは出されません。 ちなみに、イギリスではマーマレードは朝のジャムと決まっています。

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サンドイッチは、薄いパンにキュウリはマストアイテム。 その昔は、イギリスではキュウリは温室がなければ栽培できなかった超贅沢品ですから、何も語らずも、豊かなお家のステータス。 外すわけにはいきません。

ここで注意! 日本ではあまり見かけませんが、フォークなしにナイフだけが置かれていることがあります。 この場合、ナイフの役割は「塗る」または「割る」役割です。 切らなくてはならないものは出ないはずですから、間違っても、片手で直接、食べ物を抑えてギリギリとナイフで切ろうとなさらないでくださいね。
また、低いテーブルでのティータイムでは、ティーカップはソーサーも一緒にお膝か胸元まで持って行きましょう。

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アート オブ リビングでは、白金台にて、お仕事の時の何気ない会話にも役立つ教養を楽しく学ぶサロンを開催しています。 maco-style.jp

井上麻佐子のプロフィール

井上麻佐子井上 麻佐子 (いのうえ まさこ)
株式会社ザ・ブーケ 代表取締役

慶應義塾大学 経済学部 卒業後
モルガン銀行 リーマンブラザーズ証券会社 勤務
イギリス在住を経て、
株式会社ザ・ブーケ代表取締役に就任。現在に至る。

外資系金融業界を経て、イギリスにて、花装飾と生活芸術の世界と出会い、
1988年より、ヨーロッパ上流社会の生活の中での芸術、文化、習慣を学ぶ。
帰国後、花装飾の仕事とともに、2009年より、The Art of Living(生活芸術)の講座、
講演、および、執筆活動を行い、ヨーロッパの行事、習慣などを、様々な角度から、そのストーリーととも伝える活動に従事。
旅行に行ったり、映画を見たり、絵画を鑑賞したりする、現在に生きる私たちの楽しみが、より深くなる、楽しいヨーロッパの歴史、習慣をわかりやすく紹介。
美術館鑑賞 他、多数のイベントを企画。
2013年〜2015年 NHKラジオ第1 「ごごまり〜」レギュラー出演
〜暮らしに華を〜担当:毎回、ヨーロッパの伝統文化、習慣などを生放送で解説
2014年、2015年と、講座受講者とともに行く、「イングランド、スコットランドのツアー」を開催している。

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